神崎建設工業株式会社
取材:2020年6月
加盟社施工実績18年連続No.1
1. 加盟に至った経緯は?
加盟は平成7年です。当時の弊社の状況は官庁工事と大手ゼネコンの下請けが中心で、将来的に官庁工事が減っていくのは目に見えていましたし、大手の下請業では過当競争で適正な利益も確保できない状況にありました。
そんな時、ある銀行の前宮崎支店長と弊社の会長とが親交があり、FC加盟のお誘いを受けました。企画提案型の営業かつ、設計・施工で特命受注ができるユーミーマンションであれば、今後の収益・売り上げに寄与するのではないかという可能性を感じ、当時社長だった現会長が加盟を決断したというわけです。
2. ユーミーマンションFCを選んだ理由は?
これは明快な理由があります。まず、このユーミーマンションにはその名のごとくYou&Meの理念があります。
You&Meの理念とは「まずあなたを生かし、そして私が生きる」という意味です。この考え方は弊社の経営理念である「利他の心」と完全に一致していました。この「利他」というのは簡単に言うと、「自分が良くなりたければ、まずは相手に施しなさい。さすれば回り巡って必ず自分に返ってくる」という仏教の考え方からきていてとても大事にしていました。ユーミーマンション事業は我々の考えている利他の心を実行する「利他行」を実践でき、これなら必ず成功すると確信しました。具体的な利他行は3つあります。
まずは入居者満足。低家賃で快適な住まいを提供することで入居者様に喜んでいただく。そして次が顧客満足。ここでいう顧客はオーナー様です。入居者様が喜んで満室になる経営を弊社が自ら代行することでオーナー様に心から喜んでいただく。そして最後が自ら建設需要を起こして社会貢献を行うことです。仕事があれば協力業者も潤い、建物が完成し入居が始まれば生活関連の店が潤い地域活性化に繋がります。また入居者様が住民税を払うことにより宮崎という地域社会の発展にも貢献できます。
ユーミーマンション事業に取り組むことで我々はこの3つの利他を実践できると考え、入居者・オーナー・地域の「三方良し」の理念のもと、すべての力をこの事業に注ぐことにしました。
3. 加盟後に苦労したことは?
ユーミーマンションには自分たちで仕事を作るという面白さがありましたが加盟直後は苦労の連続で決してスムーズな滑り出しではありませんでした。
私(現 雄一郎社長)が勤め先の大手ゼネコンを退職し、宮崎に帰ってきたのは27歳の時です。ユーミーマンションFCへの加盟から3年目に入った頃で、事業は全く軌道に乗っていませんでした。もっとも苦労したのは営業で「自ら仕事を作る」ための動きが構築できていなかったことです。
当然、当時は知名度も信用もなく地道に営業をしても成果が出ず空振りの苦労ばかりが続き、1年経っても2年経ってもそうした状態が続くとやはり営業のモチベーションも上がりません。当社は平成2年の創業ですから、当時は設立6年〜7年の会社。億単位の仕事を任せていただく難しさを知りました。
そこで、まず会社として信用を高めて集客をできるような仕組みをつくらなければならないと考え、テレビCMを活用しました。20年以上も前のこと、今のようにインターネットが浸透しているわけではなく、県全域で神崎建設工業そしてユーミーマンションのブランディングをしていくためにはテレビCMしかなかったのです。CMの内容は設計・施工から入居管理・アフターフォローまで全て行うことを前面に打ち出し、地主さんが必ず家にいる時間帯に視聴率の高い番組の枠で、社員総出の30秒CMを作りました。そうして「神崎建設工業」の名前は、宮崎市にとどまらず県全域に浸透するようになり、年間3〜4棟だった受注が6~7棟、5年ほどすると年間10棟といった具合で増えていきました。
さらにもう一つ、ブランディングのために実行したのが「現場棟内モデルルーム」の設置でした。竣工2カ月前に1部屋内装をつくり上げ、全ての現場でモデルルーム見学会を開催。竣工前に満室になれば地主のための見学会、2カ月前に満室でなければ、入居者様募集のモデルルーム見学会に切り替え披露しました。年間20棟の建設を行うようになると、毎月新築の告知チラシを地元紙の『宮崎日日新聞』に掲載していましたが、その広告効果は決して小さくなかったと思います。これを1年2年で終わらすのではなく、様々な経費を削減することで予算を組み10年以上も継続してブランディングを続けてきました。
弊社の成長を更に後押しした転機が管理会社の設立です。当初、建設後の管理は地域の管理会社に任せており、そのため入居率を知る術はありませんでした。そこでFC本部から管理実務の指導を受け、管理会社の「株式会社カンエイ」を興しました。2020年3月末、カンエイが管理するユーミーマンションの入居率は、入金ベースで498棟7,357戸。入居率は98.06%で、管理会社としても大きな成長を果たし、今や建設業を支える存在になっています。
4. 加盟して良かったことは?
ユーミー各加盟社は同じユーミーマンションという商品を持つ仲間同士です。エリアも異なりますから、加盟社独自の工夫や戦略をお互いに相互補完し共有できるところが良い点です。このつながりは、FCに入っていなければ得られなかった財産だと思っています。
加盟社の社長は、年齢が近かったり同じ2代目だったりという方も多く、人事や組織の作り方、事業戦略や営業ノウハウの共有、給与に至るまで様々なことを相談できる間柄です。地方にいると全国の賃貸業界・建設業界の最新情報や動向が自ら動かなければ入ってきません。それをFC本部からの発信や加盟社間での情報を得られることが本当に助かっています。地元の会社同士ですと、やはりライバル関係にありますから聞けないことが多いなか加盟社は仲間ですからお互いにウィンウィンの関係を築けています。
弊社が本社を構える宮崎でも1年くらい前までは、公共・民間ともに大型の建設ラッシュが続いていましたが2020年を迎えその勢いは今、弱りつつあります。このような状況の中、弊社はユーミーマンション事業を徹底的に更に磨きあげ、売上50億円・経常利益率10%をという現況の体制を継続し、現在の自己資本比率60%を、5年〜10年以内に70%超に高めることを当面の目標としています。新型コロナウイルスという未知の課題も噴出する中で来るべく不況に備え、財務体質を強化し、あまり飛び石を打ったり新規事業に着手したりといったことは考えず、向こう10年は更に足元を固めていきます。
会社情報
神崎建設工業株式会社
代表取締役社長 神崎雄一郎 様
本社所在地 | 宮崎県宮崎市 |
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営業拠点 | 宮崎県宮崎市・延岡市・日南市 |
加盟年・エリア | 1995年・宮崎県 |
加盟からのマンション累計数